古民家の耐震診断と改修

先日、福井県の建築住宅課から木造住宅の耐震改修に関する現場見学会の案内が届きました。

しかも、その対象は伝統的な古民家です。
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「え?伝統的な古民家の耐震診断が福井でできる人いるのか?」とまず疑問に感じ。。。。

というのも、今年1月1日の地震後、100年を超える古民家に住んでいるお客様から相談を受け、

福井市の建築指導課に確認した際、「福井県では伝統的な古民家の耐震診断は対応できず、できる診断士もしない・・・」と言われ、

一度は断念した経緯があったからです。


しかし、今回の案内には「伝統的な古民家の耐震改修」と明記されており、ぜひ見学会に参加したいと思いました。

福井県に詳しく話を伺ったところ、県内で伝統的な古民家の耐震診断を行える専門家はいないという点は変わりませんでした。

なので今回の案件は古民家協会に依頼したようです。その手があるのか・・・・

その場合の費用がどれくらいかかるのか尋ねたところ、なんと耐震診断費用は666,000円とのこと。正直、驚きました。

これ、基本料金らしいので、物件によっては当然金額は変わるようですが。。。ちょっと私もびっくりしましたね。


ただ、よく考えると、伝統的な古民家の耐震診断は非常に複雑で、通常の耐震診断とは異なり、多くの手間がかかることは容易に想像できます。だからこそ、費用がそれくらいになるのも納得できるのかもしれません。

とはいえ、これだけの費用と手間をかけて耐震改修を望む方がどれほどいるのか、少し考えてしまいます。

それでも古民家には優れた貴重な材料・材木がふんだんに使われており、その価値を考えると、取り壊してしまうのは本当にもったいないと感じます。だからこそ、伝統的な古民家を災害から守り、どう維持していくかが、これから非常に重要な課題になるのではないかと思います。私自身も、この課題に積極的に関わっていきたいと改めて感じた次第です。

しっかり見学会で勉強してきます!

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